北海道でのいじめ・暴力・ひきこもり治療について考える。体験発表や講演、研究報告、発表会情報
北海道いじめ・暴力・ひきこもり治療研究会
 
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『札幌ピア・カウンセラーの会』活動報告
医療法人耕仁会札幌太田病院
宮前 弥子 斉藤 好秋 栗原 藤雄 橋本 晃 根本 忠典
杉山 善朗 太田 耕平

1.はじめに 
 外来・入院治療に不安・拒否・抵抗感を抱く患者、家族は少なくない。彼等が同じ病態の回復者から体験を聴くことが(ピア・カウンセラー・・・以下PCと略す)治療導入を容易にし、治療効果を高めることを経験している。当院では、約30年前からアルコール症治療に断酒会会員による同様な取り組みを始めていた。これらの活動は不登校、家庭内暴力、摂食障害などにも約10年前から拡大しつつあった。これらの活動を再検討、再編成すべく、平成16年5月に『札幌ピア・カウンセラーの会』を発足したので、この一年間の活動経過を報告する。

2.『札幌ピア・カウンセラーの会』とは
 「ピア」とは「仲間・対等」の意味である。PCとは共通の経験、課題等を持つ者、またはグループ(仲間)の間で行われる相互支援である。同じような不安、悩み、不適応、病気、境遇からの回復した体験などを聞いたり話すことにより、悩みの解決や仲間造り、生きる目的の創造、再発予防などを支援する。当会の司会・進行は、PCが行い、医師、看護師、内観担当者なども参加し、幾つかのグループに分れて各々の病と回復体験・想い・反省等を、5〜10分話してもらう。

3.当会の主な活動目標
通院者・入院患者・家族へ当院の治療の流れを説明し、彼等の不安・抵抗感の軽減を図る
心を開いて正しく聞き、自己洞察し、自己開示できる準備、練習になる
自己と他者を受容・共感する場、葛藤の気付きと発散など、心的外傷の軽減の場でもある
退院者の会・家族会・断酒会などとも連携し地域医療への広がりを持つ滑動をしたい
研究会・患者会などでの体験発表を通してPC自身の成長・組織化を図りたい

4.活動の細分化と成長
 当会は、毎週月曜日15:30から当院急性期治療病棟内で催されている。参加人数は発足当初は少数であったが、最近は平均20名以上になる。定期開催数はまもなく50回を迎え、今年からホームページを開設した。疾病別、役割別に、
アルコール症者支援
同症家族支援
不登校・暴力者の家族支援
うつ状態・病者支援
拒食過食者支援
不登校・ひきこもり者支援などそれぞれに担当者を配置し、より良いサービス向上を目指し、システム化しつつある。

5.ピア・カウンセラーの有効性
 PC自身の回復体験への内省、自己洞察の深まりが、受ける者に対し自他受容、過去の心的外傷の癒し、積極的自我の発見などの効果があると考えられる。PCの体験発表は、知識・学問に基づいた専門家とは異なり、共通の経験を持つ当事者同士、その苦しみをより理解し、深い共感が可能となる。

6.今後の課題
 当会は慎重な工夫改善の段階にあり、日々、創意工夫を重ねている。今後は、
PCの自身の回復段階、成長の段階支援と評価
ピア・カウンセラーの対象と技法の向上
PC活動の場所、方法、支援医療職などのシステム化
PCの効果の具体的評価
拒食過食者支援
女性会員の募集や摂食障害の会の独立化、などを検討したい
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